お役立ち情報~一般~

夜尿症の治療

新しい治療薬が本年(2012)5月より使用されています。これは従来点鼻で使用していたものと同じ成分で飲み薬にしたもので、欧米での夜尿症の第一選択薬です。簡単に治療できるようになったのですが、日常生活での注意が必要で、薬を飲めばすぐなおる人ばかりではないのできちんとした管理が大切です。夜尿症の検査、治療について簡単にまとめてみます。
検査
夜尿症の型(多尿型、膀胱型)尿の浸透圧、比重により治療方針をたてるために検査を行います。夜尿症ノートをつけてもらいながら、がまん尿で膀胱容量の測定、朝の尿量測定をお家で、早朝尿を5日間持参してもらい、尿の浸透圧、比重を測定します。これで夜尿症の型の分類をおこないます。その後検尿、採血を行い腎機能、ホルモンの検査を行います。
治療
上記の検査の結果をもとに、治療法の選択をおこないます。尿の浸透圧が低い場合は抗利尿ホルモンのデスモプレッシン(点鼻、経口薬)を直ちに使い、昼間頻尿などがある膀胱容量の少ない場合には頻尿治療薬を使用します。治療経過は夜尿症の型、夜尿頻度、夜尿時間などにより、直ちに反応し治る人、反応せず薬を併用する人様々ですが、どうしても治らない場合は、ベル療法を行います。ベル療法はまわりが大変ですが効果ははっきりしています。
最後に
夜尿症の治療は小学校の3年生頃から開始し、遅くとも中学校までにはなおしたいものです。夜尿症はほとんどが自然治癒するとされていますが稀に大人までもちこしている人もいます。高校以上になると恥ずかしくて病院受診もできず独り悩んでいる人もいる、ということも念頭にいれておきましょう。

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オムツがピンクになる現象-尿酸尿について

特に夏場になると左の写真のようにオムツにピンクからだいだい色のしみがついて、おかあさんがびっくりすることがあります。これは尿酸尿といって心配はないものです。

★尿酸尿★
 生後半年くらいまでの乳児では、まれにオムツに赤い色がつくことがあります。よく血尿と間違えられますが、多くの場合、これは尿に尿酸という物質によって見られるもので、特別に治療が必要なものではありません。この時期には一生のうちで最も新陳代謝が盛んな時期であり、体がどんどん作りかえられるために、尿酸が大量に尿に排出されるのです。尿酸は尿のPHによっては溶けにくくなるため、オムツの中で結晶となって析出することがあります。それが赤やピンク色の着色となって見られるのです。こういった症状が見られたら、念のために(本当の血尿と鑑別するために)、採尿し尿の検査を受けておきましょう。

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水分補給の注意

脱水の予防、脱水の治療にはそのために開発されたソリタ顆粒(処方ででるがやや味が悪い)、アクアライト(ポカリとはちがう、自分で買うが味がよい)、OS-1をすすめます。年長児で脱水がさほどでもなく、ぐったりとしているような低血糖状態の時は、紅茶に砂糖をいれて甘ーくしたものがおすすめです。いずれも1回に100CC以内(コップに半分程度)とし、冷たいと腸蠕動を亢進させるので、室温程度で与えてください。
 脱水というのは、水分だけがなくなるわけではなく、ナトリウム、カリウム、クロールなどの電解質も同時に不足します。例えば嘔吐、下痢などで体重が1000g減少した場合、みず、麦茶、ポカリスウェットなどだけだと1日1000ml以上の補給が必要ですが、ソリタ、アクアライトを利用すれば、600ml程度の補給で生体の自己回復力を利用し、脱水の治療ができます。病院で点滴をする時には水ではありません、電解質液ソリタ液などを点滴するのです。
またよくある間違いは、脱水のときに牛乳、果汁を与えて、脱水を悪化させてしまうことがあり、注意してください。牛乳には蛋白、脂肪、乳糖などが含まれいずれも胃腸炎の急性期には望ましくありません、また果汁、特にリンゴ果汁は下痢を悪化させるといわれています。 

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ミルクアレルギーと整腸剤の副作用について?

整腸剤の使用により下痢がひどくなる例があります。とくに抗生剤と整腸剤の併用で特に多くみられます。乳酸菌製剤の整腸薬、具体的には、ラック−B、ビオスリー、エンテロノン−R、タンナルビンなどですが、これらの薬は牛乳アレルギ?では使用禁忌なのですが、以外と無頓着に使用され、下痢の遷延化の副作用がおきています。特に2歳未満でのミルクアレルギ?は少なくないので、ミルクアレルギ?ではないことが検査でわかっている人意外は上記の整腸剤はさけた方がいいと思います。
是非処方されたお薬のなかにこのような整腸剤がはいっていないかチェックしてみてください。

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血液で判る癌の診断?

7月よりは無料の各種健康診査がで行われています。市役所からの受診券を持参し受診してください。忙しい方は予約診療も可能です。当院での基本健康診査の特徴としては成人病検診のほか、癌検診の相談も積極的に行っていることです。
成人病の他に、ついでに癌も心配なかたは是非下のがん検診をご覧ください。過去5年以上パイロットスタディとして無料で行っておりミニドックなみの実績をあげています。

腫瘍マーカー

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繰り返す中耳炎、扁桃炎には原因の検査と予防接種がおすすめです?

乳幼児期の繰り返す中耳炎の原因として、免疫グロブリンの異常があります。最近当院でも中耳炎の切開を繰り返された例に、IgA欠損症と診断した症例が少なくありません。その他貧血があったりすることもあります。
このような場合、抗生物質の使用しすぎで効かない菌がふえているため、切開を繰り返すことになります。中耳炎の繰り返しが見られる場合や扁桃炎を繰り返す場合は是非相談してみてください。
 また中耳炎をおこす菌は、インフルエンザ菌、肺炎球菌によるものが80%以上です。したがって、ヒブワクチン、こども用七価肺炎球菌ワクチンで予防し、抗生剤服用による抵抗力減弱をふせぐこともできます。

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スギ花粉症の日常生活での注意?

スギ花粉症は遺伝性の病気で、IgERASTで3+以上で症状が出現し、また強陽性のひとはヒノキに対しても陽性のことが多いようです。時々まったく上記の検査で異常がないにもかかわらず、スギ花粉症と信じている 思い込み花粉症の人もいます。
 症状は鼻、目の他、皮膚、粘膜、気管支に出現するので注意が必要です。院長自身スギ花粉症なので、文献、経験に基づいた注意を以下に述べます。洗濯物、ふとんは室外にだすのはやめましょう。特に目、鼻以外にも下着についた花粉で外陰腟炎をおこすことが知られています。帽子をかぶりましょう。朝シャンをやめて夜シャンにしましょう。髪の毛についた花粉は夜間の鼻づまり、目のかゆみの原因です。時々、マスクにゴーグルという完全防御なのに頭はそのままという人をみかけますが、これでは、お尻かくして頭隠さずという具合で完璧ではありません。ただし、そのままの姿で銀行にいくのだけはご遠慮ください。点鼻薬はひどくなる前に使用しましょう。鼻の症状は飲み薬が良く効きますが、それでも花粉が大量のときは、鼻汁がひどくなります。点鼻薬はひどくなってから使用してもあまり効きません。朝起きたらすぐに、あるいは外出前に使用し、もしひどい状況で使用する時はマスクなどで症状がおさまってから使用すると有効です。
 抗アレルギー薬がここ数年で眠気をおさえた良いものがたくさんでています。症状の程度、体質により一番有効なものを選ぶことがとても大切です。数種のものを試してどれが自分に合うか試すのがお勧めです.
セレスタミンはステロイドです。3日以上の使用はやめましょう。 花粉症に対するステロイド療法はその恐ろしい副作用(軽微なものでは生理がなくなること、肥満、にきびなど、重大なものでは糖尿病、骨粗しょう症、ショック、胃潰瘍など)に未経験な医師によって、1回うてば1シーズン有効などと称しステロイドの筋肉注射が行なわれたことがあります。さすがに最近ではこの様な治療をおこなう医療機関は少なくなってきましたが、まだ経口でのセレスタミン療法が散見されます。やむをえない時に3日以内の使用であれば問題はありませんがそれ以上は危険です。 手間をかけて花粉症とつきあい、副作用のある治療を避けたいものです。 スギ花粉症の症状が咳ででることがあります。大量にスギ花粉を吸い込んだり、季節の初期には鼻の症状がなく、喘息様の症状で花粉症が出現することがあります。注意が必要です。 季節は5月の連休までといわれ、ヒノキがあると5月いっぱいまでといわれています。 もうすこしの辛抱です。がんばりましょう。

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夜間、休日に具合が悪くなって緊急に病院を受診する目安について?

 単に発熱だけの場合はまず翌日までまったほうがいいと思います。緊急での検査は原則行わないことが多いからです。ほとんどの病気は翌日まで待ってきちんと検査などを行ってから薬をもらってください。よくある困る例として溶連菌感染症があります。発熱で受診、ノドが赤いね、抗生剤を処方します、といわれ薬を飲んでから、翌日受診。するとかかりつけで検査し溶連菌が検出されず(抗生剤で菌が少なくなっている)原因が不明になってしまう、ことが少なくないからです。実際、緊急病院で夜間診療をおこなっていると、解熱剤程度で経過観察し、翌日、かかりつけできちんと時間をかけ検査、治療をおこなったほうが結果的にいいことが多いからです。
東京都こども医療ガイドなどの色々な案内がありますが、症状からみた緊急度のチェックから緊急受診すべきかどうか保育者が判断するようになっています。実際使用してみると本当にこどもの状態が悪いときに、冷静に判断できるかどうか大いに疑問です。ここでは逆の発想で小児科医の立場からみた緊急受診の必要とする病気を考えてみました。参考にしてください。

細菌性髄膜炎 HIB、肺炎球菌ワクチンを接種している場合(最低2回)はまず心配ありません。生後4ヶ月未満の発熱はこの病気の可能性があり、緊急受診してください。場合により入院になります。
脳炎 典型的なものはインフルエンザ脳炎です。インフルエンザ発症48時間以内に集中します。目がうつろだったり、変なことをしゃべるとか、とにかくいつもと違うかどうかよく観察してください。高熱でうなされるような時は熱が上がる時に一時的で継続しません。異常な感じが持続する場合には緊急受診してください。

腸重積 大部分が2歳未満です。嘔吐と血便が主症状です。血便は最初からでるわけではなくあとになってでてくることが多いので注意が必要です。まず浣腸をしてください。少しでも血液がまじっていれば緊急受診してください。アデノウイルス腸炎では腸重積がよくおきるので、下痢の時には便の検査をすることも大切です。またロペミンなどの強い下痢どめで腸重積のリスクが高まるので急性期に使用しないほうが安全です。ロペミンの薬剤添付文書には6ヶ月未満使用禁忌、6ヶ月から2歳までは麻痺性イレウス(腸重積)をおこすことがある、との注意書きがあります。

喘息様発作 ヒーヒーと音がする、顔色が紫、息を吸うのが苦しそうでゼーゼーいう、寝ると苦しくなり起きてしまう、この場合は経過をみてもよくなりません。時に窒息してしまうこともあります。すぐに受診し吸入、点滴などの処置をうけましょう。特に一般的な喘息発作は高熱を伴うことはないのですが、RSウイルスやヒトメタニューモウイルス感染ではいきなり高熱と呼吸困難がくることがあり緊急の処置が必要です。慢性疾患としての喘息がある場合はこういう場合の家で行える吸入などの処置をあらかじめ用意しておくことが大切です。

嘔吐、下痢  嘔吐だけでは基本的に心配ありません。嘔吐をおこして怖い病気は前述の腸重積、急性虫垂炎です。これはすぐに処置が必要です。いずれも腹部の痛みが尋常ではなく、またなにも飲ませないのに吐き続けるので病院を受診せざろうえない状態になります。びっくりするのは嘔吐して直後に顔が真っ青になることがあります。これは低血糖によるもので30分ぐらいたつと自然におさまります。吐いたときには焦らずに2時間ぐらいたってから、子ども用電解質液(OS1とかアクアライト)大きい子には紅茶に砂糖をいれて甘くしたものを50mlから100ml(コップ4分の一から半分程度)飲ませてみてください。これでおさまるようなら翌日まで待ってかかりつけに受診してください。以外とこわいのが下痢です。例えば朝から下痢が10回以上続きぐったりしているような場合は脱水があります。その場合は点滴が必要になるのでまず入院を覚悟して緊急受診しましょう。

ケイレン 初めてのケイレンは緊急受診しましょう。注意すべきは寒気とケイレンを混同することがあるので注意しましょう。ケイレンでは目の動きが異常になっていて、ほとんどが1分ぐらいの経過で、はじめピクピク、時には手足をつっぱる場合とカクカクする場合があります。終わるとちょっとの間、息をとめます。熱性けいれんとわかっている場合は2回目の予防のためにダイアップという座薬をいれます。熱性けいれんで死ぬことはありません。おきたらまず救急車をよび、時計をみてじっと何分続くか観察してください。

誤飲 誤飲で一番多いのはシロップの薬です。こどもが勝手に冷蔵庫からだしてゴクンと飲んでしまうのです。特に危険な薬剤は気管支拡張薬で吸収が早いので一刻も早い処置が必要です。原則気管支拡張薬はシロップの形でもらわないようにしてください。シロップのお薬は誤飲する可能性があるのでこどもの手に届かないところでの保存にこころがけてください。その他の誤飲については電話での問い合わせが無料で可能です。日本中毒情報センター 大阪中毒110番(365日、24時間対応)072-727-2499 つくば中毒110番(365日、9:00~21:00)029-852-9999 たばこ専用電話(365日、24時間対応)072-726-9922

 小児科の医師はこのようなことを考えて救急診療をしています。いずれにしてもHIB、肺炎球菌ワクチンを接種していると時間外の救急でこわい病気は否定できるので、ちょっと気になることがあると採血検査ですぐ処置が必要か、明日まで経過を追ったほうがいいのか判定することができます。参考にしてください。

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血液検査で「胃の健康度」を調べられます

 市町村で行っている、健康診査に組み入れられていることもあります。
 

胃がん

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みずいぼの治療について?

伝染性軟属腫(みずいぼ)はウイルス疾患であり、皮膚と皮膚の濃厚な接触があれば他人に感染する恐れはありますが、学校保健法に規定された隔離の必要な伝染病でなく、登園やプールの入水を禁止する必要はありません。プールの水質検査では残留塩素濃度0.4mg/L(400ppm)以上という値が義務づけられていますが、これはウイルスをすみやかに不活化する濃度から決定されています。公共、学校のプールでは遵守を保育園、幼稚園等では努力義務が課せられています。プールへの入水を禁止している学校、園があるとしたらこの水質を保っていないのではないかと考えます。その場合もっと怖いウイルス、細菌の感染のほうが心配です。具体的にはアデノウイルス感染症(プール熱)とか病原性大腸菌感染症(O−157)などです。
 裸でおしくらまんじゅうとかの肌をすり合わせることをしない限りみずいぼがプールでうつることはありません。本ウイルスに対する抗体の存在は報告されていて、多数のいぼが出来ると自然に消退して行くこともしられています。
 治療としてはピンセットでむしりとるというとても痛い方法がてっとりばやいのですがおすすめしません。というのも痛みが強いという他、みずいぼに対する抗体ができない限りとってもまたできてきたり、ときにはとったあとがケロイドになる例があるからです。従って本院では漢方薬、ヨクイニンを服用してもらい、抗体の産生を早期にうながし、根本からなおす方法をとっています。はやければ服用を2ヶ月位つづけるとぼろぼろとくずれはじめきれいに直ります。それでもとらないとプールにいれてくれない、とか早く直したいという人には硝酸銀ペースト法を用います。
 これは硝酸銀を小麦粉にまぜて小さな団子にして、これをいぼにくっつけます。すると数日でその部分が黒くなりいぼがとれます。痛みは全くありませんが、痒みがある場合があります。時々みずいぼでむしりとられた経験から、みずいぼ恐怖症になっている子がいます、治療には出来る限り痛くない方法を選択してあげてください。

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みずいぼはプールにはいれます

日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会 が以下の統一見解をだしています。
学校感染症 第三種 その他の感染症:皮膚の学校感染症とプールに関する統一見解
お子さんとその保護者さん、
ならびに保育園・幼稚園・学校の先生方へ
皮膚の学校感染症について
プールに入ってもいいの?

1)伝染性膿痂疹(とびひ)
かきむしったところの滲出液、水疱内容などで次々にうつります。プールの水ではうつりませんが、触れることで症状を悪化させたり、ほかの人にうつす恐れがありますので、プールや水泳は治るまで禁止して下さい。

2) 伝染性軟属腫(みずいぼ)
プールの水ではうつりませんので、プールに入っても構いません。ただし、タオル、浮輪、ビート板などを介してうつることがありますから、これらを共用することはできるだけ避けて下さい。プールの後はシャワーで肌をきれいに洗いましょう。

3) 頭虱(あたまじらみ)
アタマジラミが感染しても、治療を始めればプールに入って構いません。ただし、タオル、ヘアブラシ、水泳帽などの貸し借りはやめましょう。

4) 疥癬(かいせん)
肌と肌の接触でうつります。ごくまれに衣類、寝床、タオルなどを介してうつることがありますが、プールの水ではうつることはありませんので、治療を始めればプールに入っても構いません。ただし、角化型疥癬の場合は、通常の疥癬と比べ非常に感染力が強いので、外出自体を控える必要があります。

平成25年5月
日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会

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包茎について?

おちんちんについての悩みです。うちの子は包茎ではないか、と悩んでいるお母さんがたくさんいます。こどもはみな包茎で心配ありません。ただし包茎には2種類あってむいて亀頭が露出する仮性包茎と、むけない真性包茎があり、問題になるのは真性のほうです。このむきかたにもテクニックがあり簡単にむけない場合は親がむくのは絶対やめてください。無理にむくともどらなくなるからです、必ず医院を受診してください。
 結論からいうと手術になるような真性包茎はまれにしかありません。当院にむけないで心配で来院され、むけなかった例はありませんでした。かたくてむけない場合も根気良くステロイドの軟膏を毎日ぬっていると、早くて1ヶ月、遅くとも3ヶ月ぐらいでむけるようになります。
 当院では6,9ヶ月、1歳6ヶ月健診の時に確認していますが、真性包茎でごみがたまったり、痒くて汚い手でさわりばい菌がつき膿がたまってしまってしまうことも少なくありません。昔は包茎は小学校へはいるまでは放置するという意見が多数でしたが、最近では簡単に直すことができるようになったため、親が気になるときは確認しましょう、というように変わってきています。遠慮なくご相談ください。

子どもの包茎

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こどもの発熱について

こどもは一般には体温が高く、午前中は37.5、夕方38℃位には正常でもあがることがあります。したがって、発熱とは38,5℃以上が持続することをいいます。感染症が発熱をきたす代表例ですが、その他にも喘息発作のゼイゼイの時や、脱水の時にも微熱が持続します。また思春期の始まりのころにはホルモンの関係で微熱が続くこともあります。
 小児科医が最も神経質になるのは1歳6か月未満の発熱です。この年齢で絶対見逃したくない病気に髄膜炎があるからです。診断の遅れで後遺症が残るからです。この年齢での高熱の持続の大部分は突発性発疹なのですが、発疹は高熱が3日ぐらい続いて、解熱後に出てくるので確定診断できるのは3日後となり、万が一髄膜炎の高熱だった場合手遅れになるので診断が確定するまでは心配です。
 したがってこの年齢の発熱には、検尿、のどの検査(インフルエンザ、アデノウイルス)の迅速検査、下痢の場合便の検査(ノロウイルス、アデノウイルス、ロタウイルス)を行い、早期に診断を確定し、これでも不明の場合には採血を行い、CRP(炎症の程度をみる検査、5mg以上で重症)白血球の検査により、髄膜炎の可能性の100%除外をめざします。
 当院でのこの様な方針についてはかかりつけの方は理解してもらっているのですが、初診のかたには検査が多いのではと思われるかもしれません。ご存じだと思いますが、3歳未満の小児についての検査料は保険では請求できず、クリニック持ち出しで行っているという現状ですので、なにとぞその点についてご理解ください。

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赤ちゃんの頭の形について

赤ちゃんの頭が気になる場合は早めに相談してください。生後6ヶ月までに処置が必要です。

頭の変形 
うつ伏せ寝が突然死、無呼吸発作の点より禁止されてから、仰向け寝が原因とされる頭部の変形が多くなっているといわれています。簡単な場合には枕などの工夫や、寝る位置の見直しなどで矯正可能ですが、ひどい場合にはヘルメットによる処置が推奨されています。

頭蓋骨早期癒合症
生後6ヶ月未満で本来開いていなければならない、大泉門が閉鎖してきてしまう病気があります。脳の発達がとまってしまったり、脳の骨の問題のことがあります。3~4か月健診で注意しなければならないポイントです。

いずれも小児脳外科の専門医への紹介が必要です。本院外来にて専門医への電話予約、紹介状交付を行っています。

赤ちゃんの頭のかたち外来

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体重を計ることの大切さ

当院ではなるべく体重をはかることにしています。小児科の原則ですが以外と略されていることが多いようです。それも常に同じ条件ではかるようにしています。赤ちゃんならかわいたオムツだけで、子供ならパンツだけで体重計にのってもらいます。
  これは子供の体調は体重の増減ですぐわかること、嘔吐や下痢の場合、脱水の程度を的確に判定することができるからです。一般的には体重が5%減少で点滴、10%なら入院して点滴といわれています。これを判定するには体重の変化が不明の場合、腹部の弾力性、くちの中の状態、爪の状態で判定するのですが、個人差があり判定が難しいというのが実情です。しかし健康な状態の時の体重がきちんと計ってあれば、正確に判定できます。また年長児では精神的な原因で体重が落ちていくようなこともあり、体重の変化は重要な観察ポイントです。
  予防接種の時にも測るのは、万が一発熱したり、嘔吐した時にどの程度の重症なのかの判定に役立つからです。単にくすりの量を決めるために親に体重を聞いてそれを記載するところもありますが不正確で、とんでもないことです。医院も親も面倒なのですが、さきざきのことも考えて体重を測るようにしましょう。

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睡眠時間を長くとらせてあげましょう

睡眠時間は非常に個人差があるといわれています。ナポレオンのように3時間寝れば大丈夫の人も、とても忙しいひとでも最低9時間は必要という人も、また朝型で6時前からおきて、夜9時までには寝る人も、また夜型で夜は0時すぎに寝る人など千差万別です。もちろん仕事などの環境因子にも左右されますが、もともと個人的な因子が強い習慣であるとされています。
しかし最近の子供の環境は、メディア、学習塾などの影響で睡眠時間がどんどんすくなくなってきています。また発達上の問題から睡眠時間の不足は悪影響を及ぼすとされ、それに対する警鐘が小児科より唱えられています。ここに最近の小児の睡眠にたいする文献を紹介します。
睡眠時間の僅かな増加は児童の行動を改善する可能性がある  Pediatrics2012
睡眠時間を少し増やすことは児童の行動を改善し学校での落着きを取り戻すのに役立つ可能性があることが新たな研究により示されている。一方、睡眠時間を減らすことで児童は泣いたり、癇癪を起したり苛立ったりしやすくなるように思われる、と研究者らは述べている。睡眠と行動を関連付けたのは、Dr Gruberらが最初ではないが、睡眠時間の増加が実際に就学児童の行動の改善をもたらすかについて調べた研究はほとんどない。研究のために、同氏らは7~11歳の児童33人を集め2週間にわたって追跡した。
落着きがなくなったり、いらいらしているように感じたり、集中力がなくなったりしているようだとか、最近なんとなくおかしいとか、こどもに変調がみられるようなことがある場合には、このように文献で裏付けられていることを考慮して、睡眠時間を少しでも長くとる、いつもより30分はやく寝る習慣をとりいれてみたらどうでしょうか。

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夜泣きの原因の一つとして外耳炎に注意が必要です

あまりにも簡単すぎて医者も見逃すような夜泣きの原因として耳の湿疹にご注意ください。
寝るときにむずかったり、耳に手をやるという訴えは3ヶ月ごろから1歳ぐらいまでによく聞かれます。顔とか頭にいかにもかゆそうな湿疹があれば、親も気づきますが、耳の場合は少しの湿疹なので見落としがちです。耳の場合、皮膚の下の組織がうすく神経末端が直接刺激をうけるので痒みがつよいのが特徴です。
お風呂上りに赤ちゃんの耳掃除をする習慣がありますが、その時とても気持ちよさそうにしていると思います。耳の奥までの掃除は必要ないといわれていますが、耳の湿疹に注意してあげてください。湿疹があればステロイドの軟膏を風呂上りに1日1回ずつ、3日程度ぬればすぐよくなります。再発はほとんどありません。お試しください。

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発達の気になる子どもについての社会的発達の程度の評価について

ご存じのように学校でのいじめの問題が話題になっていますが、その他にもクラスでの授業中に落着きがなかったり、マイペースの子どもが問題としてとりあげられてきています。従来から学校の先生はこの様な子どもは親の養育の問題としてとらえる傾向がありました。しかし現在の小児精神科の進歩からはこれらの子の大部分は養育の問題というより子ども自身に原因があり、社会的発達だけが特別に遅れる疾患であるといわれるようになってきています。このような素因は年齢が進むに従って、特に就学時頃にはっきりしてくることが多いのですが、その前から親や周囲は何となくおかしい、という感じでとらえていて、特別のことではない、いずれ直るというように希望的観測ですぎてしまい、年齢相応の適切な対応がとれないで、周囲との摩擦からはじめて積極的な行動にうつるということが大部分です。最近ではこの方面の研究がすすみ、すでに1才過ぎにはこの様な兆候があらわれてくるので、早期に適切な対応をとることにより、親、子ども両方に良い結果をもたらす、とされています。
 このようなことから、1才6ヶ月健診の時に社会的発達の程度を調べよりよい発達めざそうと考えています。言葉がおそい、他のこどもとはなんとなく違う、マイペースである、などの発達の気になる兆候がはっきりするのはもっと遅い年齢ですが、早期から気をつけることにより、子ども、また養育者に適切な対応が可能になるといわれています。発達テスト、問診などで自閉症、アスペルガー的素因があるかどうかを検査します。診察前約10分ほどで発達テストをおこないたいと思います。希望しないかたはその旨お伝えください。
 またこの年齢以外でも、発達の気になるお子さんは検査可能ですので、受付、看護婦、医師だれでも相談してください。

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子どもの鼻水について

鼻水の原因は大きくわけると、感染の前後の免疫が高まったことによるもの、アレルギーによるもの、寒冷刺激によるものに分類できます。
乳幼児 免疫が高い状態、感染等の刺激に過剰に反応するためにおきます。アレルギーによるものはごくまれです。特に赤ちゃんは鼻で息をすることが多く、鼻がつまるとミルクを飲めなくなります。吸ってあげることがベストで、つまってとれない時には、薬を点鼻して吸ってあげるのが適切です。決してしてはいけないことは、抗ヒスタミン薬、ポララミンなどをのますことです。抗ヒスタミン薬は脳に移行し痙攣をおこしやすくする、といわれています。当院では外来で吸引したり、ひどい場合には希望で機械式吸引器の貸出し、を1週間単位で行っていますので、希望者は院長にお申し出ください。基本的に乳幼児の鼻水での抗生物質やその他の服薬はリスクのほうが多いのでお勧めしません。
年長児 感染の前後、アレルギーによるもの、寒冷刺激によるものでおきます。鼻閉症状が強い場合は抗ロイコトルエン剤、鼻汁中心のものは脳に移行しない抗アレルギー薬(アレジオン、ザイザルなど)が有効です。感染の前後の鼻水に色が黄色いからといって漫然と抗生剤を服用させたり、だらだらと抗ヒスタミン薬を飲ますのはやめましょう。

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下痢の食事治療用のおかゆが発売になっています

おかゆ イオンバランスおかゆという製品が亀田製薬(カキピーで有名)から発売になっています。下痢がひどい時には数時間の経口摂取中止から水分+電解質(ソリタ顆粒、アクアライト、OS1)次に炭水化物だけの食事、次第に通常の食事へもどす、という一連の食事指導が行われることがあります。この食事療法の途中一時的に炭水化物だけの摂取が必要なときにおかゆを使用します。
本院でもこの製品を試しにつかっていましたが、とても便利なのでおすすめします。こどもに感想を聞くと、ややしょっぱいけどおなかがすいているのでおいしい、とのことでした。普通のおかゆより電解質がはいっているのでややしょっぱいようです。ただし一回食べると血糖があがり元気になり、食欲も異常に増すようになります。
電子レンジで約50秒で温められ、値段は1袋100gで150円から200円です。

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口内炎 について

口内炎の原因としては、感染症、物理的刺激、外傷によるものが大部分で、まれに膠原病などの全身性疾患に伴うものがあります。 一番よくみられるアフタ性口内炎について説明します。
再発性のアフタ性口内炎 体調が悪くなったり、ちょっとした刺激で同じ部位に出現を繰り返します。原因は不明ですが,局所の細胞性免疫が関与しているとか、ウイルスがその部位に巣食っているのではないかといわれています。1~2週間で治癒することが多く,小児,若年者に多く年齢とともに減少します。口内炎ができて痛いときには、軟膏や添付薬を食前に使用し痛みを一時的にとると楽になります。また、痛みがなくなったら、液体歯磨き(ガムデンタルリースのノンアルコールタイプ)などで口をすすいでおくとよくなる、といわれています。

ヘルペス口内炎 単純ヘルペスⅠ型は小児における初感染で口内炎や口唇の発疹を引き起こします。さらに神経節に潜伏して免疫応答による排除から免れているため,再発がよくみられるのも特徴です。誘因としては,日焼け,外傷,精神的ストレスなどあるとされています。治療としては抗ヘルペス薬の飲み薬や軟膏があります。

手足口病やヘルパンギーナによる口内炎 暑くなるとはやります。原因は、両方とも大部分がコクサッキーウイルスAによるものです。手足口病とはその名のように、手のひら、足のうら、口の中に小さな水ぶくれができる病気です。以前にかかったことのある子でもまたうつる場合があります。熱はないか、あっても微熱程度ですみます。手足の水ぶくれは痛がりませんが、口の中が痛くて食べられなくなることがあります。ヘルパンギーナは日本語に直すと水疱(ヘルペス)で痛い(アンギーナ)という意味の病気で、38〜40℃の高熱が2〜3日続きます。のどの奥に小さな水ぶくれができて痛いので、食べられなくなります。 基本的には対症療法で安静、水分の補給です。口内炎がひどく経口摂取ができないときは口内炎の薬を使用することもあります。
このように比較的心配のない病気なのですが、中国ではやり多数の死亡者をだしている重症なタイプもあるので注意が必要です。これはEV71(エンテロウイルス71)による手足口病で脳に障害を起こしやすいとされていますので、熱が続いたり、おう吐の激しいときには、入院、精査が必要になることもあります。油断せずに安静、経過観察を充分におこなってください。

その他全身性疾患による口内炎 非常にまれですが難病疾患の一症状として、しつこい口内炎がみられます。Behcet病や炎症性腸疾患であるCrohn病、全身性エリテマトーデス(SLE)、尋常性天疱瘡、口腔カンジダ症があります。治りにくい場合や、歯肉出血を伴う場合には精密検査が必要になります。

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軽症胃腸炎関連けいれんとは?

 脱水症や電解質異常がなく軽症胃腸炎に伴っておこる無熱性のけいれんについて、1982年に日本ではじめて報告されました。そのご、多くの報告がなされ一つの病気として認められています。軽症胃腸炎関連けいれん(convulsion with mild gastroenteritis CwGと略)といいます。原因の多くがロタウイルス腸炎でノロウイルス、アデノウイルスでもおきます。ロタウイルスの流行によりこのけいれんの報告が多くなります。治療は熱性けいれんの治療に使うダイアップは無効で、テグレトールというてんかんに使用する飲み薬が有効です。

軽症胃揚炎に伴う痙攣の特徴
1.発達歴が正常で、てんかんや痙攣の家族歴がない6ヵ月~4歳の乳幼児に起こる。
軽症な下痢を伴う胃腸炎にともなって引き起こされる。
脱水は認められたとしても5%未満の軽症脱水である。
発熱はなく、代謝異常症や電解質異常によって起きたものではない。
2.5分以内の短い痙攣である。
部分発作として始まり、二次性に全般化する。多くは、この時期に全身性痙攣とし
て観察される。
発作時の脳波は、部分的な突発性異常波として始まり、全般化する。発作間欠期  
の脳波は正常である。
多くの痙攣は群発し、群発期間は1-2日以内で間欠期に意識障害はない。
3.髄液検査や、血算、生化学所見に異常を認めない。
多くの症例で便中からロタウイルス抗原を検出する。
4.カルパマゼピンの少量(5mg/kg) 1回投与が治療として有効である(>90%)。
5.1-4に合致しない例では脳炎、脳症やてんかんを鑑別する。
以上が医学的な特徴です。

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咳をする時のエチケット

アメリカの小学校では咳をする時のエチケットとして手のひらで口を覆うのではなく、肘で覆うように指導されます。最近日本でもそのような指導がされるようになっています。読売新聞の記事を参考にしてください。

 

 

 

 

 

 

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小児科の「かかりつけ医」について

小児科の「かかりつけ医」は国の認定を受けた医療機関が標榜できる制度です。小児科医として、小児夜間診療事業、予防接種、乳児健診、園医等の公的支援事業を行っている小児科専門医が標榜できます。医院の看板で内科の他小児科と書いてあることが多いのですが、実は小児科専門医ではないことが多いのが実態です。このような内科中心の小児科にかかっていて不満な結果、小児科専門医を受診することが以前より問題になっています。特に3歳未満の小児では年齢独特の疾患が多く、早期の診断、治療がかかせません。特徴としては、きちんと体重の推移をみたり、熱の経過をみたり、どのような疾患が周囲、園などで流行しているか把握しながら、必要があれば各種検査をおこなって、診断をつけたのち治療をはじめます。とりあえず抗生物質で様子をみたりすることはありません。国にしてもこのような事態を考慮し、無駄な抗生物質の使用や、手遅れになっての入院をさけ、小児は小児科専門医に、予防接種歴、発達の経過、病気の経過を一元的に管理してもらおう、という趣旨で開始された制度です。24時間の対応が努力義務として課せられていて、この認定を受けている医療機関は少ないのが現状ですが、小児科専門医の団体である、小児科医会が小児科専門医の開業医に標榜するよう働きかけています。このような趣旨で開始された制度で、はっきりいって小児科医にとっては負担がますことになりますが、きちんとした小児医療をすすめていきたいと思うので「かかりつけ医」を標ぼうすることになりました。当院を「かかりつけ」にしたいと思う方は是非登録してください。

この制度はもともと3歳未満のこどもを対象にした制度ですが、もともと当院のかかりつけの人は院長が登録していますが、登録を希望するかたはもれがあるといけないので窓口で申しつけてください。今後、予約、予防接種などでかかりつけ優先制度がはじまりますので対応をお願いします。

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乳がんの早期発見のための血液検査を開始しました

ミアテスト乳がんは血液中の「マイクロRNA」を測定することで、乳がんのリスクを判定する検査です。
女性の11人に1人がかかる乳がん 乳がんにかかる女性は年々増加しています。2013年のデータでは、乳がんと診断された人は85,856人で、女性がかかるがんの1位となっており、一生のうちに乳がんにかかる女性はおよそ11人に1人とされています。

早期発見が大切です
乳がんは、早期に発見し、早期に治療を開始すれば、良好な経過が期待できます。もっとも、初期の段階では、痛みや体調不良といった自覚症状がなく、異変に気づいたときには、ある程度大きくなっていることも少なくありません。そのため、検診や検査を定期的に受けることが大切です。

従来の検査よりも早期にリスクを発見
ミアテストは、これまでの画像検査や腫瘍マーカーといった検査よりも、早期の段階でリスクを発見できる可能性がある検査です。がん細胞は時間とともに大きくなりますが、ある程度の大きさにならないと、画像検査による発見は期待できません。これに対して、ミアテストはがんの大きさに関係なく、がんのリスクを判定します。しかも、リスクを見 逃しにくい高感度な検査です。 保険はきかないので自費になります。25000円(消費税を含む)となります。市の健診などと同時に行うこともできます。

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クル病 ビタミンD不足についてと新型コロナウイルス感染症の予防

 ビタミンD不足の乳幼児が増えています。5年前に比較し3倍以上になっていると言われています。その理由として母乳栄養、日光不足があると考えられています。人口栄養にはビタミンDが添加されています。また紫外線による皮膚のダメージを避ける傾向が次第に強くなり、その結果ビタミンD不足をきたしています。
ビタミンD不足はアレルギーの発症に関与している、とか乳幼児期のO脚の原因になる、とかの報告があります。
母乳栄養児、体重増加の悪い乳児では貧血のチェックのほか、アルカリフォスファターゼのチェックをお勧めしています。当院ではこの検査で異常がある場合は血中ビタミンDを測定しています。その結果によりビタミンDのサプリを投与してもらっています。すでにアメリカでは一歩先に進んでいて母乳栄養児にはビタミンDのサプリが積極的に推奨されています。
クリニックで行う6か月健診の時には遅いので、生後2か月から行う予防接種の時に相談してください。
最近以下の論文が報告されています。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防や死亡率低下にビタミンDが有効なのではないかとの仮説が提唱されているが、その可能性を支持する新たな2件のデータが報告された。
BCGの問題は最近新しい報告はなく、ビタミンDも結論がでるのは先のことになると思いますが、ビタミンDは免疫力を高める効果があることは昔から知られているので、母乳栄養児にサプリとして与えるのは望ましい、ことと考えられます。

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保湿剤使用の危険性について

当院では保湿剤でアトピー性皮膚炎の治療を行い、悪化したり、改善が見られない例があまりにも多いために、保湿剤の使用に警鐘を鳴らしていました。その理由として保湿剤によるアレルギー(ラノリン)、科学的刺激による皮膚炎などを考えていました。そして今年になり有名な医学雑誌、Lancetで「アトピー高リスク乳児の保湿剤使用に予防効果みられず」「 細菌感染のリスクが高まる可能性が高い」と発表され非常なインパクトを受けました。 不思議なことに以下のニュースはあまりにもインパクトが強すぎたためか、あるいは日本での保湿剤の市場が大きいためのコマーシャルベースでの圧力のためか、ネット上あっという間に表にでなくなってしまいました。保湿剤に頼る皮膚治療は明らかに曲がり角にきており反省期になっているのではないでしょうか。

アトピー高リスク乳児の保湿剤使用に予防効果みられず
アトピー性疾患の家族歴がある正期産新生児1394例を対象に、生後1年間の皮膚保湿剤使用による湿疹予防効果を無作為化比較試験で検討(BEEP試験)。保湿剤を毎日使用+標準的なスキンケアのアドバイス(保湿剤群)と標準的なスキンケアのアドバイスのみ(対象群)に1対1の割合で無作為に割り付けて比較した。 その結果、主要評価項目に規定した2歳時の湿疹発現率は、保湿剤群23%、対照群25%だった(調整リスク 0.95、95%CI 0.78-1.16、P=0.61、調整リスク差-1.2%、95%CI -5.9-3.6)。生後1年間の1人当たりの皮膚感染症平均発生数は、保湿剤群0.23(SD 0.68)、対象0.15(同0.46)で、調整発生比は1.55(95%CI 1.15-2.09)だった。
Daily emollient during infancy for prevention of eczema: the BEEP randomised controlled trial.(Lancet 2020)INTERPRETATION: We found no evidence that daily emollient during the first year of life prevents eczema in high-risk children and some evidence to suggest an increased risk of skin infections. Our study shows that families with eczema, asthma, or allergic rhinitis should not use daily emollients to try and prevent eczema in their newborn.ということです。

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誤飲の時の対応について

以下は多摩北部医療センター 小児科子ども救急ホームケアガイドよりの引用です。
救急の対応は日本中毒情報センターにお聞きください。つくば中毒110番 029-852-9999です。

気道異物か消化管異物か
お子さんが何か口に入れていて、その次の瞬間、さらに奥にいってしまった場合、それが胃 などの消化管へ向かったのか、気管や肺などの気道へ向かったのか、ご自宅で判断すること は難しいと思います。どちらの場合でも、病院を受診するようにしましょう。

気道異物
上記のように、消化管異物と区別することは難しいですが、消化管異物と比べて、咳嗽、 呼吸が苦しいなどの症状が出やすく、より重症となることが多いです。
苦しそうだと思ったら、救急車で病院に向かってください。
・意識あり→ 背中を平手で何度かたたくと異物が出てくることがあります。
・意識なし→救急隊の指示も仰ぎながら、心臓マッサージを始めてください。

消化管異物
以下に異物の種類ごとに応急処置のポイントを示しますが、基本は病院を受診しましょう。 何を、いつ、どのくらい飲んだか説明できるように、 実際の製品を持参してください。

  水を飲ませる 牛乳を飲ませる 吐かせる
たばこ
消毒薬(マキロンなど)
殺虫剤(有機リン系)
防虫剤(ナフタリン)
化粧水
灯油、シンナー
石鹸、シャンプー
ヘアリンス
漂白剤
洗濯用合成洗剤
トイレ用洗剤
マニュキア除光液

*マニキュア除光液は有毒ガスです。大量に吸い込むと痙攣や意識障害が起こります。
このガスは低いところに滞留します。使用時は赤ちゃんを床に寝かさないこと、また 、必ず 換気をして使用しましょう。
他に・・・
・ボタン型電池:緊急で取り出す必要があるため、高次医療機関受診となります。
・コイン、ビー玉、おもちゃなど:無症状であれば数日うんちから出てくるのを待つことに なります。とがっているものの場合には緊急に取り出す可能性もあります。
・磁石:複数個飲み込んでしまった場合には緊急となるため、高次医療機関受診となります。
・医薬品:高血圧、不整脈、うつ病、糖尿病などの薬は少量でも致死的になる可能性があります。
・アルコール:ジュースと間違えて飲まれることが多いですが、お子さんの場合、容易に中毒症状をきたしたり、低血糖になったりします。

ご自宅でできる予防策
☆口の中にものを入れたままにしない!
笑ったり泣いたりした拍子に、誤って飲み込んでしまう可能性があります。
☆食べ物のサイズ、かたちに注意!
球形(ブドウ、ミニトマトなど)、つるんとしたもの(こんにゃく、ゼリーなど)、口の中で膨らむもの(パンなど)は窒息するリスクが高いものです。
球形であれば半分にする、パンなどは小さ目に切ってあげるなどの工夫をしましょう。 つるんとしたものは、小さい年齢の間は避けましょう。
また、豆類、ピーナッツなどは小さいお子さんには危険です。
少なくとも3歳までは避けましょう。
☆薬品類をペットボトルに移し替えない!
洗剤や漂白剤などをペットボトルに入れておくと、ジュースと間違えて飲んでしまうことがあります。
☆危ないものは子ども手の届かない場所、取り出せない工夫を!
よく言われることですが、日常生活においてなかなか難しいことと思います。
1mより高い場所に置く、テーブルクロスは使わない(引っ張って、テーブルの上のものを手に入れる可能性があるため)、カギ付きの戸棚を使用するなどのエ夫をしてみましょう。
☆ジュースの瓶や缶を灰皿代わりに使用しない!
水に溶け出したニコチンを飲むと、たばこを食べてしまった場合より大量の有害物質を摂取し、生命に危険が及ぶことがあります。

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赤ちゃんが泣きやまない時の対応

以下は多摩北部医療センター 小児科子ども救急ホームケアガイドよりの引用です

夜泣き
生後2か月くらいが一番多く、生後3-4か月を過ぎると落ち着いてくると言われています。この時期に赤ちゃんが泣くことは正常ですが、過剰に泣く場合、1日に3時間以上連続して泣くことが週3回以上ある場合を夜泣きといいます。

病院を受診する目安
・38 度以上の発熱がある
・嘔吐
・うんちに血が混じっている
・手足やおちんちんなどが腫れている、普段通り動かさない
・ミルク、母乳を受け付けない
・普段とは異なる泣き方、怖いと思うような泣き方
・転落などの怪我のあとに泣き止まない

ホームケア(ご自宅でできること)
★まずはご家族が落ち着きましょう
小さな赤ちゃんが泣き止まないと不安になってしまいますね。
ただ、ご家族が不安になってしまうと、赤ちゃんにもその不安が移って、さらに泣き止まないという悪循環になります。
まず、ご家族が落ち着いて、もし下記を読んでも分からないことがあったり不安があったりすれば、医療機関などに相談してみましょう。
★赤ちゃんが泣いている理由を考えてみましょう
これは、普段赤ちゃんと多く接しているご家族だからこそできることです。
代表的な理由は以下のようなものがあります。当てはまるものがないか考えてみましょう。
・おなかがすいている
・うんちが出ていない、おならが出ていない
・日中に外に出る時間が普段より多かった、刺激が普段より多かった
・肌が荒れている、かゆそう 特に耳の湿疹に注意しましょう
・室温が高い、低い
・どこか痛いところはないか
(発赤や腫れている場所がないか、手足は普段通り動かすか)
★赤ちゃんが落ち着く方法を探してみましょう
上記のような理由が思い当たる場合には、それに対する対処をしてみましょう。
わからなければ、日中にかかりつけの先生に相談してみてもいいでしょう。
特に思い当たらず、元気はありそうな場合、以下のような方法で赤ちゃんが落ち着く可能性 があります。
・抱っこする、おくるみで巻いてみる
・赤ちゃんと一緒に外の空気を吸ってみる、近所をドライブしてみる

赤ちゃんの泣き声、しかもなかなか泣き止まない場合には、ご家族の気持ちがすり減ってしまいます。上記のような方法で頑張っても、なかなか難しいときには、遠慮なく病院あるいはかかりつけ医までお問い合わせください。

さいとう小児科内科クリニック 042-421-7201 あるいは、かかりつけの方は院長携帯まで
多摩北部医療センター 小児科 予約専用電話 042- 396-3511・3190

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当院では内科のかかりつけ看護士制度を始めています

 当院で慢性疾患あるいは定期的にかかっている方には担当の看護士が相談や受診の補助をいたします。受診の際にはあらかじめ話を聞くことにより、院長には話づらいことや、困っていることの詳細や、相談をまとめておくようにします。また診療が終わったあとの院長の説明補助などをおこないます。また次回の受診の設定なども行います。
担当の看護士が受診当日不在の場合には代わりの看護士が担当します。担当は種々の懸念を考慮し、半年毎に交代します。とりあえず何処もやっていない制度なので、不具合な点はその都度修正しながら、つくりあげていきたいと思います。

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熱性けいれん診療ガイドラインについて

以下は熱性けいれん診療ガイド2015からの引用です。
熱性けいれんの既往のある、小児において発熱時のジアゼパム投与は必要か、適応基準はなにか
推奨
1.熱性けいれんの再発予防の有用性は高い。しかし副反応も存在し、ルーチンに使用する必要はない。
2.以下の適応基準1)または2)を満たす場合に使用する
適応基準
1)遷延性発作(持続時間15分以上)
2)次のⅰ~ⅵの二つ以上を満たした熱性けいれんが二回以上反復した場合
ⅰ.焦点性発作(部分発作)または24時間以内に反復する
ⅱ.熱性けいれん出現前より存在する神経学的異常、発達遅滞
ⅲ.熱性けいれんまたはてんかんの家族歴
ⅳ.12か月未満
Ⅴ.発熱後1時間未満での発作
Ⅵ.38℃未満での発作

熱性けいれんの既往がある小児で注意すべき薬剤は何か
1.発熱性疾患に罹患中に鎮静性抗ヒスタミン薬を使用してよいか
2.テオフィリン等のキサンチン製剤を使用してよいか

推奨
1.熱性けいれんの既往のある小児に対しては発熱性疾患罹患中における鎮静性抗ヒスタミン薬使用は熱性けいれんの持続時間を長くする可能性があり推奨されない
2.熱性けいれんの既往のある小児に対してはテオフィリン等のキサンチン製剤使用は熱性けいれんの持続時間を長くする可能性があり推奨されない、特にけいれんの既往を有する場合、3歳以下では推奨されない、また鎮静性抗ヒスタミン薬との併用は状態をより悪化させる可能性があり推奨されない

熱性けいれんの既往がある小児は予防接種をうけてよいか
推奨
現在の予防接種はすべて接種してよい。ただし、個別にワクチンの有用性と起こり得る副反応、および具体的な対応策を事前に十分説明し、保護者に同意を得ておく

熱性けいれんの既往がある小児に予防接種を行う場合、最終発作からの経過観察期間をどれぐらいあければよいか
推奨
1.当日の体調に留意すればすべての予防接種をすみやかに接種してよい
2.初回の熱性けいれん後のワクチン接種までの経過観察期間には明らかなエビデンスはない。長くても2~3か月程度に留めておく

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