小児科の「かかりつけ医」は国の認定を受けた医療機関が標榜できる制度です。小児科医として、小児夜間診療事業、予防接種、乳児健診、園医等の公的支援事業を行っている小児科専門医が標榜できます。
医院の看板で内科の他小児科と書いてあることが多いのですが、実は小児科専門医ではないことが多いのが実態です。このような内科中心の医師が単に小児科をかかげているために、自分の子どもは小児科でみてもらっていると勘違いしているかたは少なくありません。熱が続いているにもかかわらず、何も検査してくれないのに不満をもち、はじめて小児科専門医を受診し、そこで気が付くことが多いのが実情です。小児科医は検査、判断のおくれでその子の一生にハンディキャップを負わすことがないように診療するトレーニングをうけ、常にその時点での最良の判断を短時間におこなうよう努力しています。特に3歳未満の小児では年齢独特の疾患が多く、早期の診断、治療がかかせません。
特徴としては、きちんと体重の推移をみたり、熱の経過をみたり、どのような疾患が周囲、園などで流行しているか把握しながら、必要があれば各種検査をおこなって、診断をつけたのち治療をはじめます。とりあえず抗生物質で様子をみたりすることはありません。国にしてもこのような事態を考慮し、無駄な抗生物質の使用や、手遅れになっての入院をさけ、小児は小児科専門医に、予防接種歴、発達の経過、病気の経過を一元的に管理してもらおう、という趣旨で開始された制度です。24時間の対応が努力義務として課せられていて、この認定を受けている医療機関は少ないのが現状ですが、小児科専門医の団体である、小児科医会が小児科専門医の開業医に標榜するよう働きかけています。このような趣旨で開始された制度で、はっきりいって小児科医にとっては負担がますことになりますが、きちんとした小児医療をすすめていきたいと思うので「かかりつけ医」を標ぼうすることになりました。当クリニックを「かかりつけ」にしたいと思う方は是非登録してください。
この制度はもともと3歳未満のこどもを対象にした制度ですが、もともと当クリニックのかかりつけの人は院長が登録していますが、登録を希望するかたはもれがあるといけないので窓口で申しつけてください。今後、予約、予防接種などでかかりつけ優先制度がはじまりますので対応をお願いします。