当クリニックではなるべく体重をはかることにしています。小児科の原則ですが以外と略されていることが多いようです。それも常に同じ条件ではかるようにしています。赤ちゃんならかわいたオムツだけで、子供ならパンツだけで体重計にのってもらいます。
これは子供の体調は体重の増減ですぐわかること、嘔吐や下痢の場合、脱水の程度を的確に判定することができるからです。一般的には体重が5%減少で点滴、10%なら入院して点滴といわれています。これを判定するには体重の変化が不明の場合、腹部の弾力性、くちの中の状態、爪の状態で判定するのですが、個人差があり判定が難しいというのが実情です。しかし健康な状態の時の体重がきちんと計ってあれば、正確に判定できます。また年長児では精神的な原因で体重が落ちていくようなこともあり、体重の変化は重要な観察ポイントです。
予防接種の時にも測るのは、万が一発熱したり、嘔吐した時にどの程度の重症なのかの判定に役立つからです。単にくすりの量を決めるために親に体重を聞いてそれを記載するところもありますが不正確で、とんでもないことです。医院も親も面倒なのですが、さきざきのことも考えて体重を測るようにしましょう。