保湿剤使用の危険性について

当クリニックでは保湿剤でアトピー性皮膚炎の治療を行い、悪化したり、改善が見られない例があまりにも多いために、保湿剤の使用に警鐘を鳴らしていました。その理由として保湿剤によるアレルギー(ラノリン)、科学的刺激による皮膚炎などを考えていました。そして今年になり有名な医学雑誌、Lancetで「アトピー高リスク乳児の保湿剤使用に予防効果みられず」「 細菌感染のリスクが高まる可能性が高い」と発表され非常なインパクトを受けました。 下にニュースを掲載しましたが、不思議なことにあまりにもインパクトが強すぎたためか、あるいは日本での保湿剤の市場が大きいためのコマーシャルベースでの圧力のためか、ネット上あっという間に表にでなくなってしまいました。保湿剤に頼る皮膚治療は明らかに曲がり角にきており反省期になっているのではないでしょうか。

アトピー高リスク乳児の保湿剤使用に予防効果みられず

アトピー性疾患の家族歴がある正期産新生児1394例を対象に、生後1年間の皮膚保湿剤使用による湿疹予防効果を無作為化比較試験で検討(BEEP試験)。保湿剤を毎日使用+標準的なスキンケアのアドバイス(保湿剤群)と標準的なスキンケアのアドバイスのみ(対象群)に1対1の割合で無作為に割り付けて比較した。 その結果、主要評価項目に規定した2歳時の湿疹発現率は、保湿剤群23%、対照群25%だった(調整リスク 0.95、95%CI 0.78-1.16、P=0.61、調整リスク差-1.2%、95%CI -5.9-3.6)。生後1年間の1人当たりの皮膚感染症平均発生数は、保湿剤群0.23(SD 0.68)、対象0.15(同0.46)で、調整発生比は1.55(95%CI 1.15-2.09)だった。
Daily emollient during infancy for prevention of eczema: the BEEP randomised controlled trial.(Lancet 2020)INTERPRETATION: We found no evidence that daily emollient during the first year of life prevents eczema in high-risk children and some evidence to suggest an increased risk of skin infections. Our study shows that families with eczema, asthma, or allergic rhinitis should not use daily emollients to try and prevent eczema in their newborn.ということです。

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