誤飲の時の対応について

以下は、多摩北部医療センター『小児科子ども救急ホームケアガイド』よりの引用です。
救急の対応は日本中毒情報センターにお聞きください。つくば中毒110番 029-852-9999です。

気道異物か消化管異物か

お子さんが何か口に入れていて、その次の瞬間、さらに奥にいってしまった場合、それが胃などの消化管へ向かったのか、気管や肺などの気道へ向かったのか、ご自宅で判断することは難しいと思います。どちらの場合でも、病院を受診するようにしましょう。

気道異物

上記のように、消化管異物と区別することは難しいですが、消化管異物と比べて、咳嗽、 呼吸が苦しいなどの症状が出やすく、より重症となることが多いです。
苦しそうだと思ったら、救急車で病院に向かってください。
・意識あり→ 背中を平手で何度かたたくと異物が出てくることがあります。
・意識なし→救急隊の指示も仰ぎながら、心臓マッサージを始めてください。

消化管異物

以下に異物の種類ごとに応急処置のポイントを示しますが、基本は病院を受診しましょう。
何を、いつ、どのくらい飲んだか説明できるように、 実際の製品を持参してください。
水を飲ませる 牛乳を飲ませる 吐かせる
たばこ × ×
消毒薬(マキロンなど) ×
殺虫剤(有機リン系) × ×
防虫剤(ナフタリン) ×
化粧水
灯油・シンナー × × ×
石鹸・シャンプー
ヘアリンス ×
漂白剤 ×
洗濯用合成洗剤
トイレ用洗剤 ×
マニュキア除光液 × × ×
*マニキュア除光液は有毒ガスです。大量に吸い込むと痙攣や意識障害が起こります。このガスは低いところに滞留します。使用時は赤ちゃんを床に寝かさないこと、また 、必ず 換気をして使用しましょう。

他に・・・


ボタン型電池:緊急で取り出す必要があるため、高次医療機関受診となります。
コイン、ビー玉、おもちゃなど:無症状であれば数日うんちから出てくるのを待つことに なります。とがっているものの場合には緊急に取り出す可能性もあります。
磁石:複数個飲み込んでしまった場合には緊急となるため、高次医療機関受診となります。
医薬品:高血圧、不整脈、うつ病、糖尿病などの薬は少量でも致死的になる可能性があります。
アルコール:ジュースと間違えて飲まれることが多いですが、お子さんの場合、容易に中毒症状をきたしたり、低血糖になったりします。

ご自宅でできる予防策

☆口の中にものを入れたままにしない!

笑ったり泣いたりした拍子に、誤って飲み込んでしまう可能性があります。

☆食べ物のサイズ、かたちに注意!

球形(ブドウ、ミニトマトなど)、つるんとしたもの(こんにゃく、ゼリーなど)、口の中で膨らむもの(パンなど)は窒息するリスクが高いものです。球形であれば半分にする、パンなどは小さ目に切ってあげるなどの工夫をしましょう。 つるんとしたものは、小さい年齢の間は避けましょう。
また、豆類、ピーナッツなどは小さいお子さんには危険です。少なくとも3歳までは避けましょう。

☆薬品類をペットボトルに移し替えない!

洗剤や漂白剤などをペットボトルに入れておくと、ジュースと間違えて飲んでしまうことがあります。

☆危ないものは子ども手の届かない場所、取り出せない工夫を!

よく言われることですが、日常生活においてなかなか難しいことと思います。
1mより高い場所に置く、テーブルクロスは使わない(引っ張って、テーブルの上のものを手に入れる可能性があるため)、カギ付きの戸棚を使用するなどのエ夫をしてみましょう。

☆ジュースの瓶や缶を灰皿代わりに使用しない!

水に溶け出したニコチンを飲むと、たばこを食べてしまった場合より大量の有害物質を摂取し、生命に危険が及ぶことがあります。

ページの先頭へ戻る

ご予約はこちらから
電話によるご予約は、診療時間内にお願いいたします。
再診のかたは前日22時までは予約メールからご予約いただけます。
*予約の詳細ついては、こちらのページをご覧ください。
042-438-2552
メールでのご予約はこちら