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保育園・病児保育
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保育園での下痢の問題について

保育園へ登園している子供、特に乳幼児でオムツをしている場合の登園基準についての問題です。保育園にいっているこどもが、下痢を理由に登園を断られることがいつも問題になります。園の立場から述べると、下痢ははっきりした症状で短期間に流行ること、場合によると親が保健所に下痢が大流行していると報告することにより保健所の調査がはいることなどから非常に神経質になっています。保健所としてもそういう申し立てがあると、とりあえず調査せざろうえない、という立場にあります。実際このようなことは多く、当クリニックでかぎってみても、年間2例程度の保健所からの問い合わせがあります。

便検査は抗生剤を使うべきか、下痢が続く場合やむをえずロペミンを使用するのにアデノウイルス腸炎が否定されているか、などの根拠をえるために検査を行っていますが、登園基準はあくまでも、便の回数、体重の増加などです。というのは便のロタウイルスが仮に同定されたとして、登園基準が除菌されることとした場合、便のロタウイルスが完全に消失するのは1か月以上かかるかもしれず、その間登園できないことになります。 園で便を調べろというのは、下痢をしている間は登園するな、病院にいけ、ということが誇張されているのではないでしょうか。便を検査しても下痢の原因がわかるのは2,3割だということを、園側に伝えるべきでしょう。あくまでもおむつから漏れそうな下痢や、回数が3回以上の場合は原因はなんであろうと、登園は禁止するということになっているはず、です。

園に下痢の場合の対応にいつもこう述べています。小学校などでこどもが病原性大腸菌感染O157にかかっていて、合併症がなければ普通に登園していいことに、保健所の通達ではなっているよ、と。 園の対応と、時々下痢が続いているのに熱がないからといって平気で園につれてくる親の問題と、いつも常識の範囲をこえた事柄が問題となり毎年繰り返されています。

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