手足口病、ヘルパンギーナについて

暑くなるとはやります。原因は、両方とも大部分がコクサッキーウイルスAによるものです。手足口病とはその名のように、手のひら、足のうら、口の中に小さな水ぶくれができる病気です。以前にかかったことのある子でもまたうつる場合があります。熱はないか、あっても微熱程度ですみます。手足の水ぶくれは痛がりませんが、口の中が痛くて食べられなくなることがあります。ヘルパンギーナは日本語に直すと水疱(ヘルペス)で痛い(アンギーナ)という意味の病気で、38〜40℃の高熱が2〜3日続きます。のどの奥に小さな水ぶくれができて痛いので、食べられなくなります。  これらの病気で家庭で気をつけることは次のことがらです。

1.食べ物:口の中が痛いときは、かまずに飲み込めるものを与えます。プリン、ゼリー、アイスクリーム、さましたおじや、とうふ、グラタンなどがよいでしょう。
2.水分:十分に水分をとるようにしましょう。オレンジジュースなどすっぱいものはしみます。砂糖を充分加えた紅茶、牛乳や麦茶、みそ汁、ポタージュスープなどがよいでしょう。
3.入浴:高い熱があるときや元気がないとき以外は、がまんする必要はありません。

このように比較的心配のない病気なのですが、今年になって中国ではやり多数の死亡者をだしている重症なタイプもあるので注意が必要です。これはEV71(エンテロウイルス71)による手足口病で脳に障害を起こしやすいとされていますので、熱が続いたり、おう吐の激しいときには、入院、精査が必要になることもあります。油断せずに安静、経過観察を充分におこなってください。

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