生後4~5か月から1歳半ぐらいの赤ちゃんが、高熱を出し続けて3日後ぐらいに解熱し、その後に腹部を中心にあせもの強いような発疹がでる病気です。別名三日熱はしかともいいますが、麻疹、風疹とは全くちがう病気です。ゆるい便と発疹がでる時期にとても機嫌が悪くなるのが特徴です。
診断には口のなかの永山斑が参考になりますが、高熱で一番こわい髄膜炎を100%否定しなければならないので小児科医が緊張する病気の一つです。採血データ、臨床症状、熱型などを参考にしながら原則として毎日診察しながら経過を追います。ひきつけをおこしやすのも特徴で、初めての熱、初めてのひきつけで救急車のお世話になる代表的な病気です。ヒブワクチンをうっていると、このような時にとても安心していられます。
原因はヒトヘルペスウイルス6,7型と2種類のウイルスです。したがって理論的には突発性発疹は2回かかっても不思議ではありません。熱が下がり、発疹がでればひとまず安心という病気ですが、ごく稀に脳炎などの合併症や、だるさが目立つこともあり注意が必要です。また最近の報告では突発性発疹の高年齢化がすすんでいるとされています。理由は不明ですが、以前はこの病気は1歳未満で88%かかっていたのが、現在は44%と減少しています。昔は赤ちゃんの初めての熱といわれていましたが、現在ではそうでもなくなったようです。また予防接種はこの病気の治癒後約1~2週間の間隔をおいて接種することになっています。