抗生物質の使用により、耐性菌の出現(抗生物質に効かない菌に侵される)、抵抗力がおちたり、腸内細菌がこわされ下痢になったり、アレルギーが発症しやすくなったりします。特に日本では抗生物質の使用量が以上に多いことが指摘されています。尿路感染症、溶連菌感染症、細菌性中耳炎(滲出性中耳炎は抗生物質不要)などのはっきりした理由なしでの抗生剤は止めましょう。使っても最高5日以内にとどめましょう。このようなことを考慮し、当クリニックでは以下の様なパンフレットを配布しています。
お子様の疾患は理学的所見、検査所見より細菌性感染症以外の原因で発症していることが考えられます。原因としてウイルス感染症、アレルギー性疾患、下痢症では食物アレルギーも考えられます。従って抗菌剤の使用は必要ありません。 また抗菌剤の使用では腸内細菌叢を育てることができず、下痢症状となる、あるいは免疫機能の低下につながることが報告されています。従って予防的投与を含め、抗菌剤の適応はありません。 今後症状の変化によっては細菌感染症の可能性が否定できない、あるいは細菌による2次的感染症の発症が考えられるときには、適切な抗菌剤を投与することもあります。 症状が遷延化するときにはご来院ください