予防接種

肺炎球菌感染症(こども用)

肺炎球菌感染症とは、肺炎球菌という細菌が起こす病気の総称で、
咳をすることによって唾液などを通じてヒトからヒトへ感染(飛沫感染)します。
子どもの場合、肺炎球菌ワクチンのPCV-13を接種します。

PCV-13(プレベナー13)とは肺炎球菌7価ワクチンのことです。おとな用の肺炎球菌ワクチンとは違うのでご注意ください。平成15年11月より肺炎球菌ワクチンが変更になっています。プレベナー7からプレベナー13と7種類の肺炎球菌血清型から13種類の血清型とより多種類の菌に対して有効になります。より専門的にのべると肺炎球菌血清型で頻度の比較的多い、19A型が追加になっていることが特徴です。世界的にみても日本以外では大部分の国ですでにレベナー13にかわっています。
肺炎球菌感染症とは?
肺炎球菌感染症は肺炎、髄膜炎、敗血症、中耳炎をおこす毒力が強く、急激な経過をたどる怖い菌です。抗生剤は有効です。このうち髄膜炎が特に怖い病気とされています。というのも病気の進行が早く、点滴による抗生剤が病気の進行に追いつかないことがあるからです。また1歳未満よりその上の年齢に多い病気のため、受診、診断がおくれがちになることにも注意が必要です。そのためにも予防接種による予防がとても重要になってきます。
肺炎球菌ワクチンとは?
2歳以上の成人、老人に用いられる23価肺炎球菌ワクチン(PPV)と4歳未満の乳幼児対象の肺炎球菌7価ワクチン(PCV-7)の2種類があります。成人用のPPVはニューモバックという商品名で日本でも以前より使用されていて、老人の肺炎予防として勧められています。
一方欧米では2歳未満にも有用なPCV-7が普及していて、2001年から接種は定期接種として行われています。近隣では韓国でも定期接種として行われるようになりました。PCV-7は肺炎球菌感染症のうち菌血症の86%、髄膜炎の83%、急性中耳炎の65%に有効とされています。
実際の接種は?
2~6ヵ月 27日間以上の間隔で3回、4回目は3回目より60日間以上の間隔、12~15ヵ月時
7~11ヵ月 27日間以上の間隔で2回、3回目は2回目から60日間以上の間隔で12ヵ月齢以後
12~23ヵ月 60日間以上の間隔で2回
2歳~6歳未満 健康な小児 1回 ハイリスクの小児 2ヵ月以上あけて2回
補助的追加接種 PCV7で接種が完了している人 最後に接種したひから60日以上あけて1回接種
実難治性中耳炎の治療にも有効?
平成19年10月より中耳炎を繰り返したり、難治性の中耳炎の子どもにHIB、PCV-7を接種して、かなり有効であり、抗生剤の使用量が1割以下にへる減らせることを確認しております。
PCV-7は髄膜炎、敗血症といった侵襲性肺炎球菌感染症の予防だけでなく、咽頭での本菌の定着を阻害する効果が期待されており、肺炎球菌による中耳炎の減少にも寄与するとされている。しかし、その一方でPCV-7の普及に伴い、七つの血清型以外の肺炎球菌および肺炎球菌以外のインフルエンザ菌typeb(HIB)など他の菌による感染症の増加が危倶されている。
このような報告とまた、ワクチン接種により鼓膜切開、チューブ留置術などを必要とするような難治性中耳炎は著明に減少した、(ネルソン小児科学)という報告より中耳炎でお困りのかたは是非ワクチンを接種してあげてください。この場合HIBワクチンも接種することが前提ですのでご注意ください。
補助的追加接種(Supplemental Dose)について
プレベナー7からプレベナー13と7種類の肺炎球菌血清型から13種類の血清型とより多種類の菌に対して有効になります。7種類では重い肺炎球菌感染症の7割程度を予防できましたが、13種類なら9割程度まで予防できます。7種類のワクチンで完了していても、新しいワクチンに入っている6種類については全く免疫がありません。重症の肺炎球菌感染症を確実に予防するためには、できるだけ早く新しいワクチンでの追加接種が必要です。
 欧米でも3.4年前に、7価から13価に切り替わり、6種類の免疫を新たにつけるために、5歳までに1回の追加接種を行っています。日本でも外国と同じように追加接種を1回、1歳2ヶ月から5歳までに行いましょう。
実際には7価のワクチンを最後にうってから2ヶ月(60日)以上あけて1回接種で、料金は自費で10000円です。

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